今頃は、札幌は雪まつりの準備中でしょうか?
二年前の1月、雪残る札幌が瞼に浮かびます。
つい先ほど、
5年ほど前にくすのきにカップルで訪れた若い日本人のうちのひとりからメールが届きました。
『僕一人ですが、帰っていいですか?』と、・・・・・
そのころ二人は学生でした。
その後、FB等で彼らが一緒でないことは知っていました。
そんな彼が、また帰ってきたいとメールをくれたのです。
もちろん、
待ってますとお返事しました。
2016年の春、
くすのきでは、ガーデンコンサートがありました。
そのお手伝いのために3人のWWOOFerさんを受け入れて、スタッフ体制を整えました。
その時よりさらに一か月前に、くすのきに滞在していた岡山大学の交換留学生だったハンガリーの女性を誘ってみました。
くすのきに岡山から・・でしたので、くすのきに滞在したのは5時間に満たないほど・・・。
その数か月後に、コンサートスタッフだった3人のうち一人(香港)が、ハンガリーの彼女を訪ねて岡山を訪問したことをFBで知りました。
また、その数か月後に、
今度はハンガリーの彼女が香港経由?で、帰国の途中に香港に立ち寄ったことを、同じくFBで知ったのでした。
そして次のFBでアップロードは、ぴったりと肩を抱き合って微笑む彼らの姿でした。
それもハンガリーで・・・。
『何か、わたしに報告すべきことはありますか?』と、ジョーク混じりに聞いてみると、
なんと
『麻理子さん、実はわたしたち結婚します』と、爆弾発言?が飛び出して、びっくり仰天しました (笑)
昨年の夏、彼らは結婚し香港に暮らすことになりました。
そんな彼らを訪ねて、昨年11月には、わたし達も急遽香港へ・・・・
元WWOOFerさん数人と、彼らとが、至れり尽くせりで、香港を案内してくれました。
香港人の旦那様は、ハンガリーで暮らすことを望み、ハンガリー人の彼女は、香港で暮らすことを望んでいるという・・・なんとも理解しがたい思いを持っています(笑)
昨日、
彼女からメールが来て、またこの4月から2年間、日本の大学に来ることになったとか・・・。
多分、彼もいっしょだと思います。
二人には、ほんとにご縁があるようなんで、あと2年、本腰いれて日本のお母さんをしようと思っています。
7年くらい前、韓国から初めてWWOOFerさんとして受け入れた時は、正直いってドキドキものでした。
もし、歴史認識から意見が食い違ったらどうしよう・・・
そんなことを吹っ飛ばしてくれた彼とは未だにFB友達で、奈良に暮らす彼は、わたしの信頼できる友人の一人です。彼から、韓国人の素晴らしい点も、多く学ぶことが出来ました。
フランス人でありながら、日本人のような心配りの出来る男性・・・
彼も今、京都で暮らす元WWOOFerさんです。
彼は、元アナウンサー、そして、昨年9月にフランスで出会った彼女と結婚し、兼ねてよりの希望で、日本に暮らし始めました。
『将来、日本とフランスをつなぐ仕事がしたい』と、語っていた彼は、少しづつですが、その方向性をつかみかけたようで、日本のことをフランスに伝えるラジオ番組のお手伝いを始めたようです。
近く、わたしの知人にもフランス滞在15年くらいの方が、同様につなぐ仕事をし始めて、みんなで会おうと決めています。
世界はもうつながりをもっともっと近くしたようで、ますます世界が小さくなっていくようですね。
そして、高齢化社会の日本の経済をどこかに求める一つに、WWOOFも大切なツールとして、利用されていくのではないでしょうか?
少なくとも、わたしの日本語英語の先生は、彼らだし(娘が英会話の先生なんで、始められたのですが)、彼らから本当に多くを学んだし、自分自身の啓発にもおおいにWWOOFは重要です。
島国日本、日本語だけで充分に暮らすことも可能ですが、自分の足元を知るためには、外を知る必要があるのです。くすのき農園は、約10年弱のホスト歴で28か国約200年弱の受け入れだと思います。
その中で、再度くすのきにやってきてくれたのは、昨年50人くらい?かと思います。
たくさんの偉大な若者のほとんどを思い出すことが出来ます。それは、心の財産でもあります。
幸いにして、書道を教えていることで、3歳くらいから99歳まで(施設で書道ボランティア)、毎月接することがあるわたしの暮らしの中で、環境も礼節も年齢も違う若い彼らと暮らすことは、受け入れの大変さを遥かに超えるほどの素晴らしい経験となります。
時折、WWOOFerさんだけが別の家やら棟に数人から十数人暮らしてるホストさんがあるとお聞きしますが、それはある意味で楽かも知れません。でも、そこに深い家族的なつながりは生まれないと思います。
ただ、世界的な傾向として、人と話すより、機械(SNS)を通じて話す方が多くなってきているようで、わたし達も含めて、フリータイムがそれに裂かれる時間が増えました。
また、豊かに便利になった暮らしから、体を使うことに慣れてない人も確実に増えているように思います。以前のWWOOFの頭文字の意味と、今の頭文字の意味が違っていることにも原因があるのかも知れません。
有機農場の暮らしは、心の原点です。
土に触れることで、心の病気をアースし、目の前の見えない『気』の力をもらいます。
少しくらい辛いことや重いものや嫌いなことも、ちょっと我慢したら、いつか芽を出し花を咲かせ実をつけてくれることを学びます。
出会いがあり、辛い別れがあり、またここに帰って来てくれようとしている・・・・
人生は、ろうそくの灯のように、少しの風でも揺れ動き、消えそうになり、いつか消えてしまいます。
けれど、暗い夜を暖かくしてくれる心の明かりです。
どっかで頭をぶつけた時、帰りたいと思える場所を、くすのきとする人が例え何人かでもいてくれるとしたら、わたしというろうそくも暗い夜道のしるべとなれたような気がします。
人間としてはまだまだ年齢不相応、未熟であまのじゃくで頼りないですが、偉そうなことを言いながら、支えられてきたのは、わたしの方でした。
人生の着地地点も見え始めた今、この経験が少しでも伝えられたらと、農業のことは書道のこと中心につづり始めた『それぞれに農ある暮らしを』・・・
もう少し、
彼らとともに、背筋を伸ばしながら・・・続けて行きたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
くすのき農園 伊藤
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